ゲームスライダーの調整

毎年のことながら発売当初より、多量のバグなどで今ひとつの盛り上がりだった2K10ですが、2009年11月にリリースされたパッチでバグの修繕と同時にバランス調整が図られたことで、今回も「最高のNBAゲーム」の地位を安泰のものとしました。

年を重ねるごとにバランスの良さを増し、パッチ後の2K10にいたってはヘルプディフェンスの的確さの向上、ゴール付近での接触プレーの増加、パスの精度の変更、ポストプレーのシステム改善といった細部の作り込みにより目立った不満部分は見当たらなくなった感のある2K10ですが、個人的には、「まだややシュートが入り過ぎる」ことと「ディフェンスが抜かれやすく崩壊しやすい」ことが気になりましたので、少し調整してみることにしました。ということで、早速自分の求めるゲームバランスに変わるように、スライダーの調整を思考して見ようと思います。

私は「必ずフリーをつくってから撃つ」。「全てのシュートを止める」ということを目指すようなプレーではなく、「テレビで見るNBAの試合の様な展開を自分でプレーしながら作る」ということを主眼においてプレーしています。ということで、今回の調整はあくまで自身のまったりプレーのための調整で、やりやり応えを求めるタイプの人には合わないかも知れませんので、ご承知置き下さい。また、2K10についてはまだやりこみが足りないと自覚していますので、今回の調整はこれからの調整の叩き台と考えています。(この考察は2010年1月18日時点でのものです。)

私の嗜好

私は試合を5分/Qに設定して、1試合を約30分で終わるようにしています。あまり長いのが好きじゃないためですが、必然的に総得点は実際のNBAの半分以下になります。しかしながら、普通にプレーした時に各部門の数字の比率がそれなりに実際のNBAの試合に近くなるように色々試行しています。ただ、ゲームとしての爽快感、スリル、プレーヤー技術の反映といった面の“楽しさ”を失わないよう、バランスを取ってるところもあります。

2K10の傾向

現段階では2K10はPROレベルでも十分に手ごたえがあり、また、ゲームバランスも優れているように思われます。これは、

  • CPUのヘルプディフェンスが早くなったことで、ゴール下での収縮が起こりイージーシュートが減った。
  • パスの精度にバラつきが出て通り難くなり、また無理なパスがパスカットされることが増えた。
  • 1対1でのディフェンスで抜きづらくなった。
  • CPUのシュートが相変わらずよく入る。フリーだと更によく入る上、1対1で操作が遅れると簡単に抜かれるため、フリーが良くできる。

といったことが理由だと思います。しかしながら、私はまったりプレーが好きなので、ディフェンスに眼を光らせてその都度、オンボールディフェンスとオフボールディフェンスを的確に繰り出すような疲れるプレーはしません。このため、この部分を補う調整を意図しています。また、ユーザー、CPUともFG%が高すぎる結果が多いのでシュートについてはもう少し落ちて欲しいと思って調整しています。

設定紹介

では、具体的な設定を紹介していきます。ゲームプレーに関係ない、あるいは好みで設定して構わない部分に付いては省略しています。また、設定においては2Kシェアにアップロードされている設定のいくつかを参考にしています。

それと「PROレベルの難度が“デフォルト”」だと云う観点から、CPUとUSERの設定に可能な限り差をつけないこと、できるだけ調整箇所を少なくすることを目標としています。

ゲームプレーセッティング

前述のような理由から、現段階ではCPUの難易度レベルは「Pro」を選びます。試合時間を長くする場合は、ゲームスピードと後述するファールアウトの数とを合わせて調整すると良いと思います。

項目 意味 設定値 備考
Difficulty ゲーム難易度 Pro まだ難易度を上げるほどゲームをやりこんでいないので。スライドー調整しても簡単に感じたら上げるかもです。
Quarter Length 1Qの時間 5 Minutes 個人の趣味で5分にしています。長くするならファール等の設定も変える必要が出てきます。
Fatigue 疲労の有無 ON 選手の疲れない試合は、交代の必然性がなく面白くないので当然ONです。疲れ方の調整は別パラメーターで可能です。
Injuries 怪我の有無 ON 試合中のケガは珍しいのですが、稀に起こるアクシデントは気持ちの高揚に一役買うこともあるのでONがお奨めです。発生の可能性は別のパラメーターで調整可能です。
Clutch Factor クラッチ要素の有無 ON 個人的にクラッチ要素がある方が好きです。後述のパラメーターで影響度を調整できるのでONがお奨めです。
Real Player FT% フリースローの自動化 OFF これをONにすると、FTのスタッツもより現実に近くなります。ただし、自身で操作できないので運任せな面が増えるので私はOFFにしてます。
Game Speed ゲームスピード 50 1Qの時間を長くした場合には、この数値を低くしてバランスを取ります。個人的にはこのままか、あるいはほんのチョッと下げたい感じです。
Free Throw Difficulty フリースローの難易度 80 オフでは一投目のカメラアングルによりタイミングが変わるため難しいと思いますが、慣れればそうでもなくなりますので少し難しくなるように調整した方が緊張感があり面白いです。

NBAルール

ここでは、ルールそのものと言うよりは、主にファールの頻度を調整します。「Foul Out」の値は試合時間に応じて調整して下さい。私は5分/Qの設定では安直なスティール狙いやゴール下でのレイトブロックを抑制する意味で5ファールでアウトになるよう設定しています。

項目 意味 設定値 備考
Foul Out ファールアウトになるファール数 5 5分で6だとファールアウトのプレッシャーが無いので5にしています。4でも良いかも知れません。
Charging Foul チャージングファールの採られやすさ 50  
Blocking Foul ブロッキングファールの採られやすさ 50  
Reeaching Foul リーチングファールの採られやすさ 50  
Shooting Foul シューティングファールの採られやすさ 50  
Loose Ball Foul ルーズボールファールの採られやすさ 60 あまり採られないので少しだけ上げています。

ゲームスライダー

シュート

デフォルトのままだと、シュートは決まりすぎる気がしますので、FG%が適切になるよう、インサイドとアウトサイドのバランスを見ながら変えて行きます。また、CPUはリリースタイミングのミスが無いのか、やたら入りますのでユーザー側よりやや多めに下げています。

Offenseの設定
項目 意味 設定値
(User/CPU)
備考
Inside Shot Success ノーファールエリアでのシュート成功率 44/44 時々、それを落とすかと言いたくなるシーンも出ますが、これくらいが丁度良い気が。
Close Shot Success 近距離でのシュート成功率 47/45 ここら辺は微妙なところですが、全体のバランスを見て下げています。
Mid-Range Shot Success 中間距離でのシュート成功率 48/46 同上。
3pt Success 3ptエリアでのシュート成功率 49/47 この辺りはCPU決めすぎなのでユーザ側より下げます。
Layup Succes レイアップの成功率 50/50  
sDunk Success ダンクの成功率 50/50  
Dunks in Traffic 近くにディフェンスがいる状態でのダンク成功率 20/20  

ディフェンス

如何にインサイドとアウトサイドのバランスを取るかが、リアルな試合を演出するコツになります。ディフェンスは「抜かれにくく、抜きにく、パスが容易に通らない」くらいが丁度良い気がします。。

Defenseの設定
項目 意味 設定値
(User/CPU)
備考
Steal Success スティールの成功率 50/50  
Help Defense Strength ヘルプディフェンスの有効度 55/55 ディフェンスが強化されるように少し上げています。

属性

ここでいう属性とは、個性と言い換えても良いかもしれません。すなわちプレーヤーの個々の能力それぞれへ影響を与える項目です。前作より引き続き、コーチが試合に与える影響も設定されていますので、関連する能力を安易に弄ると、チーム間格差が大きくなり、バランスを崩すかもしれないので注意が必要です。

Attributesの設定
項目 意味 設定値
(User/CPU)
備考
Quickness コート上での俊敏さ 50/50 これが高いと、1対1で抜き易いのかも知れません。下げるのも一つの手ですが・・・
Vertical ジャンプ力 50/50  
Strength バックダウンでの押し合いの強さ 50/50  
Stamina 疲労への耐性 50/50  
Durability 怪我の回避力 50/50  
Hustle ルーズボールへのダイブ能力 50/50  
Ball Handling アイソモーションの豊富さ 50/50  
Hands ボールキャッチの上手さ 50/50  
Dunking Ability ダンク能力 50/50  
On-Ball Defense ボールマンの動きへ反応する能力 55/55 ボールハンドラーをディフェンスする際、抜かれやすいので上げています。
Stealing スティールの上手さ 50/50  
Blocking ブロックの上手さ 50/50  
Offensive Awareness ルーズボールとダブルチームへの反応 50/50  
Defensive Awareness ヘルプディフェンスでのボールハンドラーへの反応 75/75 フリー状態になる時間を短くするために上げています。
Offensive Rebounding オフェンスリバウンドをつかむ能力 50/50  
Defensive Rebounding ディフェンスリバウンドを掴む能力 50/50  
Clutch Factor クラッチシチュエーションでのシュート成功裏 50/50  
Consistency ショットの好不調の安定性 50/50  
Injury Saverity 怪我への耐性 50/50  

プレー傾向

プレー傾向の調整はUSERよりはCPUの方でより重要性が高いでしょう。そもそもユーザーが操作するプレーヤーの傾向は操作に依存するわけですから、ここでのユーザー側の設定はボールを持たない選手の動きに影響があるものと思われます。中にはチーム戦術に影響するCoach Profilesと関連するものがありますので、この辺りの調整はチーム戦術と比較しながら判断する必要があります。

Tendenciesの設定
項目 意味 設定値
(User/CPU)
備考
Take Close Shoots インサイドショットを撃つ度合い 50/50  
Take Mid-Range Shoots ミドルショットを撃つ度合い 50/50 CPUのミドルショットが少ない気もしますが・・・
Take 3pt Shoots 3ptショットを撃つ度合い 50/50  
Attacks The Basket バスケットにドライブを仕掛ける度合い 50/50  
Look for Post Players ポストプレーヤーにパスを入れる度合い 50/50  
Throw Alley Oops アリウープパスを出す度合い 50/10 CPUのアリウープパスが多すぎるので大幅に下げました。
Attempt Dunks ダンクを狙う度合い 50/50  
Attempt Putbacks プットバックショットを狙う度合い 50/50  
Throw Flashy Passes 派手なパスを狙う度合い 50/50  
Commits Fouls ファールを犯す度合い 55/55 ファールが少なすぎる気がするので上げています。CPUはもう1、2高くてもいいかも。
Plays Passing Lanes パススティールを狙う度合い 50/50 下げた方が自然かも知れませんが、パスが通り過ぎると面白く無いのでそのままです。
Go for on Ball Steals スティールを狙う度合い 55/55 CPUがあまり1対1でスティールを狙わないきがするのでちょっとだけ上げます。
Contests Shots ショットを防ごうとする度合い 55/55 特に味方CPUのディフェンスがルーズな気がするので上げています。
Backdoor Cuts バックドアカットを行う度合い 50/50  

まとめ

私はNBA2K10をプレーするとき、自分で操作しながらも、どこかでNBAの中継を見ているような気分で、「この選手ならここでこんなプレーをするんじゃないだろうか」というのが頭にある場合には、それを再現して楽しんだりしています。試合に勝つ事は勿論目指しますが、負けても面白ければ納得します。そもそもいつも勝率が8割9割というのでは、やっていても面白くありません。リアルなNBAを思い浮かべて、弱いチームを使って4割勝てれば良い方だと割り切ってプレーする方が買ったときにうれしいし、楽しいと思います。そういう意味で、バランスをとろうと試みたのが今回のスライダー調整です。調整の結果、私の勝率は今のところ五分以下ですが試合展開はより好みに近くなりました。なので、これで幸せなんだと思います^^