NBA ドラフト

NBAドラフトとは、NBA球団がアマチュア選手との契約交渉権を獲得するために行う会議のことで毎年6月下旬に行われます。指名対象となるのは米国在住であれば高校卒業から1年後、海外からのエントリーの場合は19歳以上となっています。2005年のドラフトまでは高校卒業直後の選手を指名することも可能でしたが、NBAと密接な関係がある大学リーグとの関係を考慮し、2005年7月に新労使協定によるルール改定が行われ現在の形となりました。最近では大学リーグで活躍し、NBAでも通用すると判断されるような十分な成績を収めた有望な選手は4年後の卒業を待たずにNBAドラフトにエントリーすることが多く、これを「アーリーエントリー」といいます。

選手の指名は基本的にウェーバー制(シーズン成績の悪かった順に高い指名 順位を得る制度)が採用されていますが、1位から3位までの指名権はロッタリー(抽選)で決定されます。また、指名権はシーズン中にトレードされることも多いため、本来所持していたチームの順位に従い、別のチームが指名を行うこともあります。

ロッタリー

通常、ロッタリーの抽選は5月の第4週目に組まれます。

NBAのドラフトは基本的にはウェーバー制ですが、シーズン中にわざと負けて下位になることでドラフトで良い選手を指名するといった行為を防止するため、上位指名権についてはロッタリーと言う仕組みを採用しています。これは実際には1984年のドラフトでオラジュワンを獲得するために、ロケッツがわざと最下位になったとされた事件に端を発しています。1985年ドラフトからは抽選が行われるようになり、何度かの方式変更を経て現在の1位から3位までの指名権を抽選で決定すると言う方式になりました。

1位から3位までの指名権については、プレーオフに出場できなかった14チームによる抽選で決めるという仕組みですが、確率は勝率の低かったチームから順に高くなり、最下位のチームはどんなに悪くても4位の指名順位を得られます。同様にレギュラーシーズンの成績が下から2番目のチームは5位までの指名権が得られるのは、以下の順位においても同様です。実際のロッタリーでは1から14の番号のうち4個を組み合わせた番号が、チームの成績に応じて振り分けられます。その後ロッタリーボールを使った抽選が行われ、実際に順位指名件を得る数字の組み合わせが決まります。

抽選権がプレーオフに出場できないチームに与えられることから、抽選に参加できる=弱小チームということで、その様なチームを「ロッタリーチーム」と呼びます。

プレドラフト・ワークアウト

プレドラフト・ワークアウトはドラフト前に各チームが主催するドラフト候補生を評価するための練習会です。

モックドラフト

モックドラフトは、スポーツウェブサイトと雑誌によって行われるドラフトシミュレーションで、大学や高校の有力選手がどのチームに加わるかをファンが推測するのにたいへん役立ちます。また、時には他のチームにドラフトされる位置を推測するのに役立つため、しばしばGMの役にも立ちます。この分野には専門家として数人のインターネットとテレビのアナリストが存在し、選手がどのチームにどの順位でドラフトされるかの予想に関する最も良い指標をファンに与えています。

最近の主なドラフト選手とその指名順位

指名
ピックチーム
選手名・身長・体重
POS.
出身校
現所属
2008
R1(1)
シカゴ
BULLS
デリック・ローズ 6-3 196
PG
メンフィス大
シカゴ
R1(2)
マイアミ
HEAT
マイケル・ビーズリー 6-8 239
SF
カンザス州立大
マイアミ
R1(3)
ミネソタ
WOLVES
OJ・メイヨ 6-4 200
SG
サザンカルフォルニア大
メンフィス
R1(4)
シアトル
SONICS
ラッセル・ウェストブルック 6-3 192
PG
UCLA
オクラホマ
R1(7)
ロサンゼルス
CLIPPERS
エリック・ゴードン 6-3 222
SG
インディアナ大
ロサンゼルス
R1(10)
ニュージャージー
NETS
ブルック・ロペス 7-0 258
C
スタンフォード大
ニュージャージー
2007
R1(1)
ポートランド
BLAZERS
グレッグ・オデン 7-0 257
C
オハイヨ州立大
ポートランド
R1(2)
シアトル
SONICS
ケビン・デュラント 6-10 215
SF
テキサス大
オクラホマ
R1(3)
アタランタ
HAWKS
アル・フォーフォード 6-10 244
PF
フロリダ大
アタランタ
R1(5)
ボストン
CELTICS
ジェフ・グリーン 6-9 228
SF
ジョージタウン大
オクラホマ
R1(15)
デトロイト
PISTONS
ロドニー・スタッキー 6-5 207
SG
イーストワシントン大
デトロイト
R1(24)
フェニックス
SUNS
ルディ・フェルナンデス 6-6 172
SG
スペイン
ポートランド
R2(48)
ロサンゼルス
LAKERS
マーク・ガソル 7-0 270
C
スペイン
メンフィス
2006
R1(1)
トロント
RAPTORS
アンドレア・バルニャーニ 6-11 240
PF
イタリア
トロント
R1(2)
ポートランド
BLAZERS
ラマークス・オルドリッジ 6-11 234
PF
テキサス大
ポートランド
R1(6)
ポートランド
BLAZERS
ブランドン・ロイ 6-6 207
SG
ワシントン大
ポートランド
R1(8)
メンフィス
GRIZZLIES
ルディ・ゲイ 6-8 222
SF
コネティカット大
メンフィス
R1(21)
ボストン
CELTICS
レジョン・ロンド 6-2 171
PG
ケンタッキー大
ボストン
2005
R1(1)
ミルウォーキー
BUCKS
アンドリュー・ボーガット 7-0 251
C
ユタ大
ミルウォーキー
R1(3)
ユタ
JAZZ
デロン・ウィリアムス 6-3 202
PG
イリノイ大
ユタ
R1(4)
ニューオリンズ
HORNETS
クリス・ポール 6-1 178
PG
ウェイクフォレスト大
ニューオリンズ
R1(10)
ロサンゼルス
LAKERS
アンドリュー・バイナム 7-0 280
C
セントジョセフ高
ロサンゼルス
R1(17)
インディアナ
PACERS
ダニー・グレンジャー 6-9 225
SF
ニューメキシコ大
インディアナ
R1(21)
フェニックス
SUNS
ネイト・ロビンソン 5-9 181
PG
ワシントン大
ニューヨーク
R2(40)
ゴールデンステート
WARRIORS
モンタ・エリス 6-3 177
PG
レニアー高
ゴールデンステート