プレーオフ

NBAの本当の戦いはこのプレーオフから始まると言われています。レギュラーシーズンは序章に過ぎず、その最大の目標は出来るだけ好条件でプレーオフへの進出を決めることなのです。プレーオフのトーナメントに出場することが出来る16チームはレギュラーシーズンの成績に基づき決定され、各チームは概ね成績の良い順シードされます。各カンファレンスごとのノックアウト式のラウンドを最後まで勝ち抜いたカンファレンスの覇者同士が最終的にNBAファイナルで雌雄を決することになります。通常、プレーオフは4月下旬にスタートし、その年のNBAチャンピオンを決定する、NBAファイナルが行われるのは6月中旬から下旬にかけての期間となります。

プレーオフはレギュラーシーズン終了後、その年の真のチャンピオンチームを決めるためにイーストとウエスト両カンファレンスの各ディビジョン1位の3チーム+それ以外の成績上位5チームが出場して行われるノックアウト方式のトーナメントです。現在のプレーオフは各ラウンド全てがベスト・オブ・セブン(4戦先取)方式で行われており、約2ヶ月間に渡って熱い戦いが繰り広げられることになります。トーナメントは東西のカンファレンスごとに分かれており、それぞれのトーナメントを制したチームがカンファレンス・チャンピオンとなり、その2チームによって行われるNBAファイナルを制したチームが、その年のNBA全体の覇者となります。

プレーオフでのシード順

2006年のプレーオフまでは各ディビジョン1位のチームがカンファレンスでの成績順に第1から第3シードを得て、それ以外の5チームには成績順に第4から第8シードが与えられていましたが、この基準を用いた2006年のプレーオフで、勝率1位で第1シードのスパーズと勝率2で第4シードのマーベリックスがカンファレンスセミファイナルで早くも対戦することとなってしまったために、2007年プレーオフから規定が変更され、下記の通りになっています。

第1から第4シード

第1から第4シードは、各ディビジョン1位の3チームに、それ以外で最も勝率の高かった1チームを加えた4チームに勝率の高い順に与えられます。この方式だとシーズン勝率1位と2位のチームはカンファレンスファイナルまでは当たらないことになります。

第5から第8シード

第1から第4シードとなるチームを除いた4チームにレギュラーシーズンの成績順に第4から第8シードが与えられます。

さて、ちなみにレギュラーシーズンでカンファレンス上位8チームに入らなくても、デビジョンで1位となることが出来れば、プレーオフには進めるのでしょうか?(つまりはそのディビジョンはカンファレンスでは全チーム9位以下と言うことですね)答えはYESです。何とも不名誉なことですが、それでもプレーオフを最後まで勝ち抜けばNBAチャンピオンになることも出来ます。

タイブレイカー

複数のチームが勝率で並んだ際に、シード順やプレーオフ出場権を割り振るために用いられる基準をタイブレーカーと言います。

2チームがタイの場合

以下の判断基準が順に適用されます。

  1. 当該チーム同士の直接対決の成績。
  2. 所属ディビジョン内での成績(タイのチーム同士が同じディビジョンである場合のみ)。
  3. カンファレンス内での成績。
  4. カンファレンス内のプレーオフ出場チームとの対戦成績。
  5. 異なるカンファレンスのプレーオフ出場チームとの対戦成績。
  6. シーズン中の全合計得点と合計失点の差。

3チーム以上がタイの場合

  1. 同率となったチームの中での勝率。
  2. 所属ディビジョン内での成績(タイのチーム全てが同じディビジョンである場合のみ)。
  3. カンファレンス内での成績。
  4. カンファレンス内のプレーオフ出場チームとの対戦成績。
  5. シーズン中の全合計得点と合計失点の差。
   

上記基準を用いても差が付かない場合には抽選で割り振りが行われます。

トーナメント表

プレーオフトーナメント

ラウンド

プレーオフの各ラウンドは全て4試合先取制(最大7試合)で行われます。試合会場はファーストラウンドからカンファレンスファイナルまでは、HHAAHAHの順で、NBAファイナルのみHHAAAHHの順となります。(H=ホーム、A=アウェイ)

ホームコート・アドバンテージ

ホームコート・アドバンテージとは、その名の通り、対戦相手に対してより多くホームコートで戦うことの出来る権利です。これはシード順とは関係無く、レギュラーシーズンでの成績上位のチーム側に与えられますが、勝率が五分の場合には以下の基準が順に適用されて決定されます。

  1. 当該チーム同士の対戦成績
  2. 相手カンファレンスのチームに対する成績
  3. 抽選

NBAファイナル過去10年の結果

シーズン
優勝チーム (シード)
勝敗
対戦チーム (シード)
ファイナルMVP
2007-08
○ボストン・セルティックス(1)
4-2
ロサンゼルス・レイカーズ(1)
ポール・ピアース
2006-07
○サンアントニオ・スパーズ(3)
4-0
クリーブランドキャバリアーズ(2)
トニー・パーカー
2005-06
マイアミ・ヒート(2)
4-2
○ダラス・マーベリックス(4)
ドウェイン・ウェイド
2004-05
○サンアントニオ・スパーズ(2)
4-3
デトロイト・ピストンズ(2)
ティム・ダンカン
2003-04
デトロイト・ピストンズ(3)
4-1
○ロサンゼルス・レイカーズ(2)
チャウンシー・ビラップス
2002-03
○サンアントニオ・スパーズ(1)
4-2
ニュージャージー・ネッツ(2)
ティム・ダンカン
2001-02
○ロサンゼルス・レイカーズ(3)
4-0
ニュージャージー・ネッツ(1)
シャキール・オニール
2000-01
○ロサンゼルス・レイカーズ(2)
4-1
フィラデルフィア・76ers(1)
シャキール・オニール
1999-00
○ロサンゼルス・レイカーズ(1)
4-2
インディアナ・ペイサーズ(1)
シャキール・オニール
1998-99
○サンアントニオ・スパーズ(1)
4-1
ニューヨーク・ニックス(8)
ティム・ダンカン

※ シードは各カンファレンスでのシード順位。○はファイナルでホームコートアドバンテージを持っていたチーム。